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毎日が綿みたいに軽くて
だらりと気がついたら壁際
今日もまたそんな日ですが
ぞんざいに日めくりをめくった
(2、3枚まとめたっていい)
毎日がワタみたいに苦くて
ぐたりと伏せた目から窓際
明日はまたそんな日ですか
いらだちで日めくりをめくった
(2、3枚まとめてっていい?)
心が綿みたいに軽くて
にまりと笑みきった帰り際
明後日はどんな日でしょうか
捨ててった日めくりにまぎれた
(2、3枚とっかえてくれない!)
いつかくる苦いったらの今際
残り一枚の日には何が残ってる?
その日までにはいつか
綿飴みたいに甘くて
べたな日が来ればいいのに
(ああ、どうせ捨てていく日々は同じ!)
時計は追いかけっこをやめずに一巡
一億回叩いてしまう日もたぶん未だ遠く
(僕は今日も日めくりを破いてくだけ)
いつか悔やむのかなあ
いつかっていつの日?
今日も白い紙に
らくがきばっかで捨ててく
日巡り枯れんだ!
僕は片目を瞑る
陽が目を灼いてきて
なけなしの視点が閉じる
交互に出してくだけでも
転んでばっかの僕は
平坦な道がほしくて
下り坂でよろめく
耳が拾ってんのかどうか
いまいち不確かな悪意
捕らえて大仰に泣いて
心が弱音をはくんだ
おおきな口がほしい
よく通っていくよう
ちゃんときれいな声が
つかえて細まらないよう
ちいさい僕は弱い
言い訳にするくらい
弱っちい僕は泣く
言い訳にはならない
見るのもないなって
僕は両目を瞑る
灯を目に染ませたら
もっと鈍ってくだろ
まっくらやみじゃなくて
日陰で目を開けろ!
地に歩む人がおりました
月にはろばがおりました
薄灰色の月の上
黒い鼻先、風をかぎ
ろばもぽくぽく歩きます
ぽっくり履いて歩きます
地に座る人が見上げても
雲に隠れておりました
暗闇めいた空の下
黒い眼差し、瞬かせ
ろばもぽくぽく歩きます
ゆっくり四つ足進みます
地に急ぐ人は忙しく
月はゆったり回ります
しんしん冷えた夜の中
消炭色の、毛皮着て
ろばはおなかが空きました
月色のパンをたべました
地に住む人が悲しんで
月にろばだけおりました
薄灰色の星の上
黒い鼻先、空仰ぎ
月を踏むのでろばからは
青い星だけ見えました
ろばは確かに土を踏み
人は途方に暮れています
長いまつげが濡れました
ろばはひとつだけなきました
月では五時をしらせます
うしろあるき うしろあるき
たんたんあるく
みあげたそら とおざかるよ
だんだんあかるく
うしろあるき うしろあるき
そろそろあるく
あくまででも ゆっくりいく
ころびたくない
うしろあるき うしろあるき
ねこがびっくり
くるりまわる まわりもどる
これでおしまい
隠れ咲きの花みつけた
つまずにそっと見ていた
かっさらう人はこないで
数えたわけじゃないけど
千回息を吸った
もう今日だけでいたい
わけじゃあないんだけどな
薄めた病み色の目に
青い空はまぶしい
かざす手の骨よりか
この花はきれいだ
土を吸うだけっていいな
水を飲むだけでいいな
エゴイストい呟きは
吸ってくれないのかな
あけた日の間の今日に
あかない戸があるやらで
もうちょい座ってたいよ
この隠れ花散るまで